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February 27, 2007

ラクダの油しぼり

サナアの街を歩くと、タイムスリップしたような錯覚にとらわれる。1キロ四方ほどのこの空間は、さながら巨大なびっくり箱だ。
家の入り口のドアは、一般に小さくできている。敵が屈んで入ってきたところを倒すためだ。
街を歩いていると、えらく大きな入り口の戸が開いていたので覗いてびっくり!
なんと、ラクダがいる。
えさをやっているおっちゃんに、たまらず聞いてみた。
なんで家の1階に、ラクダがいるのか?
「ジルジル。」とおっちゃんが液体を指差した。ゴマ油のことのようだ。
臼にゴマを入れ、ラクダに巨大なゴマすり棒を回させているのだそうだ。
ラクダは日がな一日、臼のまわりをグルグルと回る。
ゴマ油が出来上がる。
おっちゃんは、たまに休憩させてえさをやる。
おっちゃんの動きやしゃべりもえらくのんびりしているが、ラクダとリンクしているのだろう。
おっちゃんのじいちゃんも、そのじいちゃんも、ここでラクダにえさをやっていたに違いない。
おそらくはこのラクダのじいちゃんも、そのじいちゃんも、ここでゴマ油を絞っていたのだろう。Sdsc00066

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February 26, 2007

ビンラディン!

路を歩いていると、一人の男が詰め寄ってくる。
真剣な顔で何か訴えている。
アラビア語でよくわからない。
興奮している。怒っているのかもしれない。
相手は、殺傷能力のある刃物をもっているのだから、抜かれたときにはヤバい。
刺激を与えないように対応しよう。
どうも「どこから来たのか?何人だ?」と聞いているようだ。
「ヤパニ(日本人)」と答える。
「オー!」
相手が襲って来たかと身構えると、手をがっしりと握られた。
顔が笑っている。
「ああ、喜んでいたのか」と、初めて気づく。
その後は、「よく来たな」という感じで楽しげに話していく。
こんなことが、一日に何度もある。
しかも相手の顔は、みなビンラディンだ。
心臓には良くないが、旅は楽しくなる。
彼らは、遥か遠くからやって来た旅人を歓迎しているのだ。
遥か昔から、旅人を歓待する風習が息づいているらしい。
そして、後にわかってきたことだが、イエメン人は親日である。
世界の中でこれほど親日の国は、台湾とここだけだろう。
毎日、どこへ行っても、ビンラディンたちの歓迎を受けた。
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February 24, 2007

イエメンの女

イエメンは、アラブ人・イスラム教徒がほぼ100%を占めている国なので、民族問題、宗教問題がないことについては幸せな国といえる。(部族間抗争は頻繁にあるが…)
コーランが法律であり、国民は皆、イスラム原理主義者だ。
アルコールや豚肉は、見ることすらない。
男女の混同も禁止されているので、学校が男女別なのはもちろん、夫婦ですら並んで歩くことはない。
成人女性が家の外に出るときには、「アバヤ」という全身黒ずくめのマントを纏う。
目の部分だけ開けている人が多いが、完全に覆っている人もいる。
「旦那様以外には、素肌や髪の毛など見せるわけにはまいりません」というわけだ。
家の外で交流するのは男の仕事。家を守るのが女の仕事。
日中、女性の姿を見ることは少ないのだが、夕暮れ時になると全身黒ずくめがワラワラと出てくる。
水汲みと食材を手に入れるため、または服飾品を買うために、黒い魔術師の集団が街を彷徨う。
鮮やかなドレスやネックレス、指輪、香水に化粧品などを買っていくが、それを見ることができる男性は、ただ1人しかいない。
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February 23, 2007

イエメンの男

もともとアラビア半島にいた人たちは、みんな遊牧民だったそうだ。
イエメン人は、アラブの源流と言われている。
紀元前11世紀ころにラクダのキャラバンが始まり、サナアなどが交易都市として発達。
イエメン、当時のシバ王国は、アジアとヨーロッパを結ぶ交易ルートを統括し、繁栄していった。
イエメンの歴史は、戦いの歴史だ。
キャラバンを襲うもの、キャラバンを守るもの。街を襲うもの、街を守るもの。
日本の戦国時代がそうであったように、イエメンの男たちが武装することは、常識であり正義だ。
イエメンの男は、今も皆、ジャンビーアという刀を腹に差している。
模造刀ではなく、本当に切れる刀だ。
刀を抜くときは、命を懸けるとき。絶対に相手を倒さなくてはならない。
家族を守るため、己の誇りを守るため、彼らは刀を抜く。
刀を制御しているのは、彼らのもつ武士道。
誇り、流儀をもって刀を制す。
侍の顔をした男たちが、歩いていく。Sdsc00109_2

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February 22, 2007

世界遺産に泊まる

イエメンは、5000年もの歴史をもつ古い国だ。
そして1800年前、「シバの女王」の時代にサナアの市壁が造られたらしい。
市内の建物は、200~600年前のもの。
ひとつひとつの建物は一族が住む家で、外敵から身を守るための強固な要塞となっている。
旧市街の中にも宿屋が3軒ほどあり、そのうちの1つに泊めてもらうことにした。
部屋の中は、白い漆喰で塗り固められている。伝統的なステンドグラスが美しい。

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本来は、床の上に絨毯やマットレスを直接敷くのだが、ここは一応外国人向けの宿泊施設ということでベッドが置かれている。Sdsc00053

窓の外には何百年変わらぬ風景。Sdsc00056_1





6階の部屋まで、毎日この石段を上り下りした。
サナアは標高2300m、しかも砂漠地帯なため標高3000mくらいの酸素濃度しかない。
苦しかったが、骨折した足のトレーニングにはなった。

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この宿は、18世紀に造られた比較的新しいものだが、日本でいえば江戸時代中期。ものすごく古い。
下のほうは頑丈な石造りで、上のほうは日干しレンガを積んだだけだ。

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February 21, 2007

ノアの箱舟

旧約聖書に「ノアの箱舟」という物語がある。
ノアの息子サムが、鳥に導かれてやってきたという場所。
それが現在のイエメンの首都サナアらしい。
「現存する世界最古の街」といわれるサナア。
城壁に囲まれた旧市街全体が世界遺産にも指定されている。
その街の入り口に、ついにやってきた。
サナア旧市街のイエメン門、この門の向こうに、古きアラビアが生きているはずだ。
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February 01, 2007

緊急報告

旅の報告の途中なのですが、臨時ニュースを入れます。
1月31日、シェイラがについに「ボウズの日」を迎えました。
思えば1年以上も、お客さんの来ない日がなかったことが奇跡のようです。
つきましては、2月1日にはもう、お祝いをしてしまいたいので、来られた方とシャンパンで乾杯したいと考えています。
どなたでも、是非いらしてください。

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